VIVANT2 核融合発電技術は実在する?エリシャの技術は現実に可能なのか解説

VIVANT2

『VIVANT2』第16話で、物語の中心に急浮上したのが核融合発電技術です。

エリシャ・ママドフは、世界で初めて持続可能な核融合発電に成功した人物として語られ、その技術をめぐってハン・リンシェンやシンシーが動き始めます。

そこで気になるのが、

「核融合発電って本当に実在する?」

「VIVANT2だけの架空技術?」

「現実でも原子力発電がいらなくなるほどすごい?」

「エリシャみたいに完成させた研究者はいる?」

という点です。

結論からいうと、核融合発電そのものは実在する研究分野です。

ただし2026年9月現在、世界で広く電力を供給する商用核融合発電所はまだ実現していません。

つまり『VIVANT2』は、実在する最先端技術を、現実より少し先まで完成させた設定と考えると分かりやすいでしょう。

▶︎VIVANT2 考察まとめ

結論|核融合発電は実在するが、まだ商用化されていない

まず結論です。

核融合反応そのものは現実に研究されています。

日本を含む各国では、

「核融合のエネルギーを将来の発電に利用する」

ための研究開発が進められています。

フランスでは国際プロジェクト「ITER」が建設中で、日本も参加しています。

2026年8月には、日本が製作したITER用の世界最大級の超伝導トロイダル磁場コイルについて、実際の運転温度を想定した極低温での通電試験に成功したとQSTが発表しました。ITERの運転開始へ向けた重要な進展とされています。

参照:QST公式サイト

つまり、

核融合発電=完全なSF

ではありません。

むしろ現実でも、多くの研究者や国家が実現を目指している技術です。

そもそも核融合とは?

核融合とは簡単にいうと、軽い原子核同士を融合させ、より重い原子核を作る際に発生するエネルギーを利用する仕組みです。

太陽が莫大なエネルギーを生み出しているのも核融合反応です。

そのため核融合発電は、

「地上に小さな太陽を作る」

と表現されることもあります。

ただし、実際には太陽とまったく同じ環境を作るわけではありません。

地上では非常に高温のプラズマを作り、それを制御する必要があります。

この制御が非常に難しいため、長年研究が続けられています。

原子力発電と核融合発電は何が違う?

名前が似ているため混同しやすいですが、現在の原子力発電と核融合発電は原理が異なります。

現在一般的な原子力発電では、

核分裂

を利用しています。

ウランなどの重い原子核を分裂させ、そのときに発生する熱を使って発電します。

一方、核融合は、

軽い原子核を融合させる

ことでエネルギーを取り出します。

つまり、

原子力発電=核を分裂させる
核融合発電=核をくっつける

という違いがあります。

VIVANT2の「原発が必要なくなる」は本当?

第16話では、エリシャの核融合技術が完成すれば、

従来の原子力発電が必要なくなるほど世界が変わる

という趣旨の話が出ています。

これはドラマとして多少強調されているものの、考え方自体は完全な荒唐無稽ではありません。

核融合エネルギーが本格的に実用化されれば、

化石燃料。

原子力。

再生可能エネルギー。

など、現在のエネルギー構成へ大きな影響を与える可能性があります。

ただし実際には、核融合が完成した翌日に原子力発電所がすべて不要になるという単純な話ではありません。

発電所の建設。

送電網。

コスト。

燃料供給。

設備の寿命。

法律。

各国のエネルギー政策。

などがあるため、移行には長い時間が必要でしょう。

なぜ核融合発電は「夢のエネルギー」と呼ばれる?

核融合が注目される理由の一つが、

大量のエネルギーを生み出せる可能性

です。

さらに将来的なフュージョンエネルギーは、現在の核分裂型原子炉とは異なる安全特性を持つ技術として研究されています。

一方で、

「放射性物質が一切出ない」

「完全に安全」

という表現は正確ではありません。

核融合炉でも材料の放射化など、解決しなければならない課題があります。

現在、どこまで研究が進んでいる?

2026年現在、世界では核融合の実用化へ向けた研究がかなり進んでいます。

代表的なのが、

ITER

です。

ITERは南フランスで建設されている国際核融合実験炉で、日本を含む複数の国・地域が参加しています。

日本でもQSTを中心に、ITER向け機器や将来の原型炉につながる技術開発が進められています。2026年には、ITERの組立技術やプラズマ制御関連でも新たな成果が発表されています。

つまり現実世界でも、「核融合を起こせるか」だけではなく、「安定して制御し、発電所として成立させられるか」という段階へ研究が進んでいるわけです。

参照:ITER公式サイト

日本にも核融合研究施設がある

日本でも核融合研究は行われています。

代表的なものの一つが、

JT-60SA

です。

JT-60SAは、将来の核融合炉へ向けた研究を行う大型の超伝導トカマク装置です。

2026年3月には、QSTとNTTがプラズマ予測・制御に必要な高速リアルタイム通信をJT-60SAの制御システムへ実装し、高頻度通信を実証したと発表しています。

つまり『VIVANT2』で描かれた核融合研究の世界は、

意外なほど現実に近い

のです。

参照:QST公式サイト

ではエリシャの技術は実在する?

ここは明確に分ける必要があります。

核融合発電技術そのものは実在します。

しかし、

エリシャ・ママドフが完成させたとされる技術そのものは劇中設定

です。

現実では2026年9月時点で、「一人の研究者がすでに持続可能な核融合発電技術を完成させ、そのデータを隠している」という事実が確認されているわけではありません。

『VIVANT2』では、現実の研究がさらに進んだ未来を先取りした設定として核融合発電を使っていると考えると自然です。

「持続可能な核融合発電」が最大のポイント

エリシャの設定で重要なのは、

単に、

核融合反応に成功した

という話ではないことです。

ポイントは、

持続可能な核融合発電

です。

核融合研究では、

一瞬反応を起こすこと。

プラズマを作ること。

だけでは、発電所として十分ではありません。

長時間安定して維持する。

エネルギーを取り出す。

設備を壊さず運転する。

燃料を確保する。

発電コストを現実的にする。

こうした課題をすべてクリアする必要があります。

だからエリシャの技術が本物なら、

単なる科学的発見ではなく、世界のエネルギー産業を変えるレベル

という設定になるわけです。

なぜ各国が奪い合うほど重要?

もし一国だけが実用核融合技術を独占したらどうなるでしょうか。

ここからは現実を踏まえた考察です。

エネルギー技術は、

経済。

産業。

外交。

安全保障。

軍事。

すべてに関係します。

そのため、極めて有利な発電技術を一国だけが独占すれば、

国際的なパワーバランスが変化する可能性

があります。

『VIVANT2』でシンシーやハンがエリシャの技術を狙っているのも、このためでしょう。

単なる高額商品ではありません。

国家の未来そのものを左右する技術

として描かれているのだと思います。

エリシャがデータを消した理由にも説得力がある

第16話では、エリシャは技術の完成後、

世界が混乱すると判断してデータを消した

とされています。

これも物語上かなり重要です。

もし核融合技術が一気に実用化されれば、

既存のエネルギー産業。

産油国。

資源価格。

原子力産業。

国家間の関係。

などに大きな影響を与える可能性があります。

つまりエリシャは、

「技術が正しいから公開する」

のではなく、

「世界はこの技術を安全に扱えるのか」

を考えた人物なのでしょう。

この思想が、ハンへ提示した「条件」にもつながっている可能性があります。

エリシャがハンに条件を出した理由

ハンは半年間で10回以上エリシャと接触しているとされています。

それでも核融合技術を手に入れていません。

ここから考えられるのは、

エリシャは単純に一番高く買う相手へ技術を売るつもりではない

ということです。

むしろ、

「誰が使うのか」

「何のために使うのか」

を非常に重視している可能性があります。

だからこそハンに、

ある条件

を提示しているのでしょう。

VIVANT2エリシャがハンに出した条件はテントの孤児院?

テントの孤児院と核融合がつながる?

ここから『VIVANT2』の物語が面白くなります。

ハンは野崎との会話の中で、

テントやベキの孤児救済活動

に強い関心を示しています。

もしエリシャが、

「核融合という巨大な力を、人のために使える人物へ託したい」

と考えているなら、

ベキが行っていた孤児救済は一つのモデルになります。

つまり、

核融合技術を使う資格があるのか

を判断するために、

テントの理念が関係している可能性があります。

これはあくまで考察ですが、

核融合。

エリシャ。

ハン。

シンシー。

テント。

孤児院。

が一本につながる重要なポイントかもしれません。

シンシーの本当の目的は核融合?

ここまで第16話を見ると、

シンシーが別班を狙う理由についても見方が変わります。

単純に、

日本の秘密部隊・別班の情報が欲しい

だけではない可能性があります。

エリシャの技術を手に入れるために、

テントについて調べる。

テントを知る乃木へ近づく。

乃木が所属する別班を調べる。

別班員を拉致する。

という流れなら、

シンシーの行動すべてが核融合技術へつながっている

可能性もあります。

現実とVIVANT2を比較すると?

整理すると、次のようになります。

項目現実VIVANT2
核融合反応実在する実在技術をベース
核融合研究世界各国で進行中すでに大幅に進展
実験炉ITERなどを開発中その先を描いている
商用核融合発電まだ一般実用化されていないエリシャが成功した設定
エリシャ架空人物技術完成の鍵
技術争奪戦将来的な安全保障上の論点になり得るシンシー編の中心

つまり『VIVANT2』は、科学部分を完全に作り話にしたのではなく、現実に存在する研究をベースに物語を作っていると考えられます。

いつ現実で核融合発電が実現する?

これは現時点でも確定していません。

核融合の研究開発には複数の方式・計画があり、将来スケジュールも変更される可能性があります。

日本では以前から原型炉を将来の実用化へつなげるロードマップが検討されており、QSTも核融合発電所として必要な技術開発を進めています。

そのため、

「○年には必ず家庭へ核融合の電気が届く」

と断定するのは難しいのが現状です。

ただし2026年現在もITER、JT-60SA、超伝導コイル、遠隔保守、プラズマ制御など多方面で研究は継続しており、フィクションだけの技術ではありません。

第16話を見ると「核融合」はラスボス級の伏線

第16話までは、

別班員拉致。

野崎の潜入。

シンシー。

ハン。

劉銘軒。

といった人物中心の謎が目立っていました。

しかしエリシャの存在によって、

「なぜシンシーはここまで大規模に動いているのか」

という答えが見え始めています。

それが、

核融合発電技術

なのかもしれません。

もしそうなら、第16話の核融合は単なる科学用語ではありません。

『VIVANT2』後半を動かす、

最大級のマクガフィン

になる可能性があります。

まとめ|VIVANT2の核融合発電は実在する研究をモデルにしている

『VIVANT2』第16話に登場した核融合発電技術。

結論として、

核融合発電は完全な架空技術ではありません。

現実でもITERやJT-60SAなどを通じ、核融合エネルギーの実現へ向けた研究開発が進められています。2026年にもITER関連の超伝導コイルやプラズマ制御などで新しい成果が発表されています。

ただし、

2026年9月現在、ドラマのエリシャのように持続可能な核融合発電を完成させ、商用利用できる技術として確立した人物が存在するわけではありません。

つまり、

核融合発電=実在する技術分野

エリシャの完成技術=VIVANT2のフィクション

です。

だからこそ『VIVANT2』の設定は面白いのだと思います。

「もし現実に研究されている核融合が、誰か一人の手によって完成していたら?」

「その技術を国家や諜報組織が奪い合ったら?」

という、現実とフィクションの境界線上に物語が作られています。

そして今後は、

誰がエリシャの技術を手に入れるのか

だけでなく、

エリシャが誰なら技術を託してもいいと考えているのか

が重要になりそうです。

その答えにテントやベキの孤児院が関係しているのか。

第17話以降、核融合技術とテントのつながりには注目です。

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